

JR六甲道駅から徒歩で5,6分。
便利な場所であるにも関わらず、
マンションなどが立ち並ぶ静かな街の一角にある「グループホームケアウィング六甲」。
開設して約10年近く。
2階建ての綺麗な建物は、1階がデイサービス、
2階には、9人の利用者さんと、一匹のセラピー犬がのんびりと暮らしています。
館内に入ると、まず目に入るのが、玄関に大きく書かれた『遊化三昧』の文字。
『心にまかせて思うまま自由にふるまっていただきたい。』
という思いを込めた言葉だそうです。
「とにかく、自分が暮らしたいように、のんびりのびのびと暮らしていただきたいんです。
ここでのスタッフには、利用者さんがいかに自分らしく過ごしていただけるかを第一優先に、考えて、共に暮らす意識を持ってもらっています。
例えば、デイサービスのレクレーションにしても、歌ったり、ゲームをしたり、みんながみんな同じようにそれをやりたいか?と考えます。
やりたい人はやればいい。
他のことをして過ごしたければ、そのように、、、
っといったように、その人の意思で過ごしてほしいと思っているんです。」
そうおっしゃるのは、統括責任者の重藤さん。
この重藤さんの考えのもと、今はほとんどが女性である、施設スタッフのみなさんも、利用者さんとはまるで本当の家族のよう。
館内のあちこちに、女性らしい配慮が行き届いたインテリアも自宅にいるのと変わらないような落ち着きを感じさせます。
また、屋上にあがると、青い空のもと小さな菜園がいくつか作られていて、利用者さんたちが、育てている野菜や果物が、
不揃いな姿ながらも、活き活きと育っており、ほっこりと心を和ませてくれます。
そして、なにより館内を賑わすのは、もとは捨て犬だったというセラピー犬”いちご”くん。
外出を嫌がっていた入居者さんも、いちごくんと一緒なら散歩にでかけるようになったり、ちょっとご機嫌ななめの人がいても、雰囲気を一新する重要な担い手となっています。
地域交流にも積極的で、ここは、決して特別な場所ではない、地域の人たちと共に笑い楽しむ人生を生きる場所なんです、と重藤さん。
この施設が、いかに豊かな暮らしを創造しているか、利用者さんの笑顔が物語っていました。