尿器・便器の利用

用具

尿器(男性用・女性用)・便器(差し込み式便器(洋式・和式))・便器カバー・トイレットペーパー・タオルケット・座布団・手洗い用の湯とタオル・防水シート・ティッシュペーパー・呼び鈴

介助のポイント

便器は清潔で暖かくし寒気を与えないようにする。

排泄にすぐ応じられるように手を温めておく。

無理な体位を避け、安全な技術で行う。

室内の臭気や換気に気を配る。

使用中はタオルケットなどをかけると落ち着く。

尿が出にくいときは、陰部にぬるま湯をかけたり、暖かいお絞を当てると効果的。

必要な場合は、排尿時間、排尿量、色の異常などを記録する。

介助

準 備

ベットの腰あたりに防水シートを敷く。

尿器・便器が冷たくないようにパッドを当てる。

露出部をなるべく少なくする。

後処理がしやすいように便器に2、3枚のペーパーを敷いておく。

手 順

尿器の場合

男性は、足を開いてもらい、受尿口に陰茎をしっかり入るようにする。自分でできる場合は、介助者は尿器を渡して退出する。本人は横向きなど、やりやすい方法で行う。

女性は、尿器の口を尿道口と肛門の間に当てて密着させる。ティッシュペーパーをおり陰部に当てると、飛散防止と尿器への誘導になる。両膝は軽く閉じる。

便器の場合

利用者を側臥位にし、防水シートを敷き、下着を下げる。

便器を裾のほうから差込み、臀部の中央(仙骨部)間でいれ密着させる(肛門の下に便器の中央が来るように深く入れる)。利用者に苦痛がないか聞く。

女性の場合は、尿が飛び散らないようにティッシュペーパーを折り、股の間にはさみ、膝を合わせ、足先を開かせる。呼び鈴を置く。腹部はタオルケットで覆う。

呼び鈴が鳴ったら便器、防水シートをとり、下着を着る。排泄物を観察、始末し、換気する。

差込み便器の当て方

腰が上がる場

足を軽く開き「1、2、3」で腰を上げてもらい、臀部に便器を差し込む。

腰が上がりにくい場合

ふろしきなどを使って腰を持ち上げ、便器を差し込む。

腰が上がらない場合

利用者を側臥位にして肛門が便器の中央にくるように当てる。

位置を確認しながら、ゆっくり仰臥位にする。